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エアコンの配管穴、そこに開けて大丈夫?位置と角度で仕上がりが変わる理由

2025.08.05ブログ

エアコンの取り付け工事において、見落とされがちだけどとても大切な工程のひとつが「配管穴の位置決めと角度調整」です。
作業としてはほんの数分の工程ですが、この穴あけひとつで、見た目や仕上がりだけでなく、水漏れや動作不良といった大きなトラブルにまで繋がることがあります。

今回は、現場でよくある失敗談や、ベテランが意識しているコツなども踏まえて、配管穴の正しい開け方と角度の考え方を解説します。


配管穴の「たった数センチのズレ」が引き起こす問題

 

配管穴は、エアコンの冷媒管・ドレンホース・電源線などを室外へ通すためのものですが、その穴が「ほんの数センチ」ズレただけで、施工全体の質がガクッと落ちてしまいます。

まず多いのが、室内機の位置と穴が合わず、配管に無理な曲がりが生じるパターンです。これによって、冷媒管にストレスがかかり、断熱材が裂けて結露が起きやすくなったり、配管のつぶれで冷媒の流れが悪くなったりすることがあります。

また、穴の位置が室内機の下すぎると、見た目が悪くなるだけでなく、配管が室内で目立ってしまうため、施工の美しさという面でも大きなマイナスポイントになります。とくにリビングや来客の多い部屋では、こうした仕上がりが直接評価につながるケースも少なくありません。


水勾配が逆になってしまうと…

 

角度に関して最も重要なのがドレンホースの排水のための水勾配です。ドレンは基本的に自然排水で、ポンプを使わない限り、重力を頼って水を排出しています。

そのため、配管穴をまっすぐ、あるいは室内側が高くなるように開けてしまうと、水が外に流れず逆流してしまい、水漏れトラブルの原因になります。最悪の場合、室内機からポタポタと水が落ちてきて、クロスを汚したり床を濡らしたりすることもあります。

この逆勾配によるトラブルは、お客様にとっては「施工ミス」として認識されてしまいます。一度でも起きてしまえば、アンケート評価やクレーム対応にも繋がるため、角度の取り方は絶対にミスできない工程と言えます。


理想的な穴あけ位置と角度の目安

 

では、実際にはどこに穴を開けるのが理想なのでしょうか?

一般的には、室内機の背面プレートの配管位置ガイドに合わせて、機器の中心よりやや下側に穴を設けるのが基本です。具体的には、室内機下端から5〜10cmほど下の位置が目安になります。

角度については、外側に向かって約3〜5度の下向きが理想です。わずかな角度の違いで排水の流れが変わるため、レーザーレベルや水準器を使って傾斜を意識することが大切です。

また、外壁の素材によっても注意点は変わります。モルタル・サイディング・ALCなど、それぞれに適した穴あけ方法とビス止めの工夫が必要です。特にALCの場合は防水と気密性の確保が重要なので、コーキング処理の精度も問われます。


下地・構造確認を怠ると取り返しがつかない

 

穴を開ける前に絶対に確認すべきなのが「壁の中の構造」です。
特に間柱や筋交いの位置を確認せずに穴を開けてしまうと、構造材を傷つけてしまったり、穴の位置をずらさざるを得なくなったりするリスクがあります

最近の住宅では、間柱の位置が図面通りでない場合も多いため、下地探知機やコンコンと叩いて音で判断する“職人の勘”が必要になります。

また、石膏ボード裏に断熱材がびっしり入っているケースでは、穴あけ時に中の断熱材を巻き込んでしまい、穴の周囲がボソボソになることもあるため注意が必要です。


美観・防水も含めて「穴あけ」は仕上げの一部

 

エアコン工事の印象を左右するのは、実はこうした「見えない部分の仕上がり」にあります。穴あけのあと、室内側の配管の曲がり具合や露出量外壁側のコーキング処理やスリムダクトとのバランスなど、トータルで見たときに自然な仕上がりになっているかが大切です。

また、外壁の色に合わせてコーキング材の色を選ぶ配管の出し方に合わせてスリムダクトの曲がりを調整するなど、細かな気配りができるかどうかも、お客様からの評価に繋がります。

一見すると地味な工程ですが、ここで手を抜くと“仕上がりが雑な業者”という印象になってしまいかねません。


穴ひとつが仕事の「信用」に繋がる

 

配管穴の位置や角度は、エアコン工事において基本中の基本です。しかし、基本であるがゆえに「毎回同じ感覚でやってしまう」「感覚に頼ってしまう」という職人も多く、結果としてトラブルや手直しにつながるケースが後を絶ちません。

だからこそ、毎回の現場で図面確認・芯出し・角度取りを丁寧に行うことが、職人としての信頼や評価につながるのです。

量販店の現場でも、一般宅でも、こういった基礎をしっかり押さえているかどうかで「再依頼される業者」になれるかが決まってくると感じています。

穴あけはただの作業ではなく、最初の“仕上がりの印象”を左右する大事な工程です。

だからこそ、穴を開けるときは「この位置でベストか?」「角度は正しいか?」と常に自分に問いながら、一現場一現場を丁寧に仕上げていく意識が必要です。

次の現場でも「その穴、本当に正しい位置ですか?」と自問自答しながら、質の高い施工を心がけていきましょう。


 

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