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エアコン取付工事で起こりやすい不具合とは?施工ミスを防ぐための確認ポイント
2026.07.10ブログ
エアコン取付工事では、作業が完了した直後に正常運転していても、時間が経ってから不具合が見つかることがあります。数日後に室内機から水が落ちる、しばらく使用すると冷えが弱くなる、運転時に振動音が発生するといったトラブルです。
こうした不具合は、目立つ大きな施工ミスだけで起こるわけではありません。ドレンホースのわずかなたるみ、配管接続部の小さな傷、据付板の固定不足など、一見すると問題がないように見える部分が原因になる場合もあります。
施工後の手直しを減らすには、不具合が起こりやすい工程を理解し、作業の途中で確認することが重要です。完成後には見えなくなる部分も多いため、最後にまとめて確認するのではなく、それぞれの工程で状態を確かめながら進める必要があります。
水漏れはドレンホースの流れから確認する
冷房運転中に室内機から発生する結露水は、ドレンホースを通って屋外へ排出されます。ドレンホースの施工状態が悪いと水の流れが止まり、室内機側からあふれる可能性があります。
よく見られるのが、ホースの逆勾配や途中のたるみです。特に横引きが長い現場では、設置時に勾配を取ったつもりでも、固定が不十分だと時間の経過とともにホースが下がり、水溜まりができることがあります。
接続部分の差し込み不足にも注意が必要です。ホースを引っ張った状態で納めると、接続部へ常に力がかかります。施工時には抜けていなくても、運転時の振動や温度変化によって緩む可能性があります。
ドレンホースを施工した後は、勾配やたるみだけでなく、接続部に無理な力が残っていないかも確認します。実際に水を流し、屋外側から継続して排水されることを確認するまでがドレン工事です。
水漏れに見える配管結露にも注意する
室内機の周辺が濡れていると、ドレン排水だけに原因を求めてしまいがちです。しかし、冷媒配管の断熱処理が不十分な場合も、水滴が発生します。
冷房運転中の配管は低温になるため、断熱材に隙間があると表面に結露が生じます。特にフレア接続部や断熱材の継ぎ目は、処理が甘くなりやすい場所です。
化粧テープの巻き方も関係します。強く締め過ぎると断熱材がつぶれ、本来必要な厚みを保てなくなることがあります。配管をきれいにまとめることは大切ですが、仕上がりだけを優先して断熱性能を下げないよう注意が必要です。
室内機を壁へ掛ける前に、断熱材の隙間やずれ、つぶれを確認します。完成後には見えにくくなるため、途中確認を省かないことが大切です。
冷媒ガス漏れを防ぐフレア加工と締付
エアコンが徐々に冷えなくなる原因の一つが、冷媒ガス漏れです。施工に関係する冷媒漏れでは、フレア加工やナットの締付状態を確認する必要があります。
銅管を斜めに切断したまま加工した場合や、バリが残っている場合は、フレア面が均一に仕上がりません。表面の傷、割れ、偏り、寸法の不良があると、接続部分が十分に密着しないことがあります。
また、ナットの締付不足だけでなく、締め過ぎも問題です。必要以上の力を加えると、フレア面が変形したり、銅管に亀裂が入ったりする可能性があります。
長年の経験があっても、手の感覚だけで毎回同じ締付状態をつくるのは簡単ではありません。配管径に合ったトルクで締め付け、接続後には冷媒漏れがないことを確認します。工具の精度や状態も仕上がりに影響するため、フレアツールやトルクレンチの点検も必要です。
真空引きは運転性能を守るための工程
冷媒配管を接続した後に行う真空引きは、配管内部に残る空気や水分を取り除くための作業です。この工程が不十分だと、エアコン本来の能力を発揮できない可能性があります。
真空ポンプを動かした時間だけで判断するのではなく、ゲージの状態を確認することが重要です。真空状態に到達した後は、一定時間保持し、圧力が戻らないことも確かめます。
圧力が戻る場合は、接続部や工具の接続状態に問題がある可能性があります。そのまま冷媒を開放すると、工事後の冷え不足や不具合につながりかねません。
繁忙期は次の現場が気になりますが、真空引きや保持確認を省略すると、後日の再訪問が必要になる可能性が高まります。作業を早く終わらせることよりも、正常な状態で引き渡すことを優先する必要があります。
配線と電源電圧の確認不足は重大な事故につながる
内外接続電線の接続では、差し込み不足、接続位置の間違い、被覆のむき過ぎなどに注意します。見た目では入っているように見えても、奥まで確実に差し込まれていなければ、運転不良や発熱の原因になります。
接続後は電線を軽く引き、抜けや緩みがないことを確認します。機種ごとに指定された接続方法を守り、自己判断で処理を変えないことも大切です。
通電前には、機種が100Vなのか200Vなのかを改めて確認します。専用回路、コンセント形状、ブレーカー、電圧の状態を確認せずに通電すると、機器の故障や事故につながるおそれがあります。
商品情報を見た時点だけでなく、施工開始前と通電前に確認することで、思い込みによる間違いを防ぎやすくなります。
室内機の固定不足が傾きや異音を招く
据付板の固定が弱いと、室内機が傾いたり、運転中に振動音が出たりすることがあります。壁材に合わないアンカーを使用した場合や、下地へ十分にビスが効いていない場合は、長期間の使用で緩む可能性もあります。
据付板を取り付ける際は、壁の材質や下地の位置を確認し、室内機の重量を支えられる固定方法を選びます。水平の確認も重要です。
室内機が不自然に傾いていると、見た目だけでなく、ドレン排水にも影響する場合があります。室内機を掛けた後に修正するのは手間がかかるため、据付板の段階で正確に仕上げることが必要です。
また、室内機を壁へ押し込む際に、裏側の冷媒配管やドレンホースが圧迫されるケースもあります。無理に本体を収めず、配管の納まりを確認してから設置します。
配管の曲げ過ぎと貫通穴の施工不良
冷媒配管を小さな半径で急に曲げると、銅管が折れたり潰れたりすることがあります。特に室内機の裏側や配管穴の近くは、無理な曲げが発生しやすい場所です。
配管が潰れると冷媒の流れを妨げ、冷暖房能力の低下につながる可能性があります。外から見えない場所でも、配管へ負担が残っていないか確認することが重要です。
配管穴を開ける工程では、室内機の位置だけでなく、屋外側の障害物や化粧カバーの経路も確認します。柱、筋交い、配線、既設配管など、壁内部にあるものを想定したうえで作業を進めます。
貫通穴には屋外側へ向かう勾配をつけ、スリーブを使用して配管や電線を保護します。仕上げのパテに隙間があると、雨水、外気、虫などが侵入する原因になるため、配管の裏側まで丁寧に塞ぐ必要があります。
室外機の設置状態も運転に影響する
室外機は、置くことができればよいわけではありません。設置面が傾いていると振動が発生しやすくなり、運転音が大きくなることがあります。
壁や障害物との距離が不足している場合は、吸い込んだ空気と吹き出した空気が循環し、熱交換の効率が低下する可能性があります。排熱しにくい場所へ設置すると、夏場に冷房能力が落ちる原因にもなります。
設置後は、室外機のがたつき、振動、周辺との離隔、排水の流れを確認します。屋根置き、壁面、天吊り、二段置きなどの特殊設置では、固定強度と安全性について、より慎重な判断が求められます。
試運転は施工全体を見直す最終確認
エアコンから冷たい風が出ているだけでは、すべての施工が正しいとは判断できません。試運転では、吹き出し状態、ドレン排水、異音、振動、室外機の動作、リモコン操作などを確認します。
運転させることで、配管の接触音や室外機のがたつきなど、停止中には分からなかった問題が見つかることがあります。配管接続部、パテ、化粧カバー、電線の納まりなども、引き渡し前にもう一度確認します。
試運転は、単に製品が動くかを見る工程ではありません。施工した内容に問題がないかを確認する、工事全体の最終検査です。
手直しを減らすには工程ごとの確認が欠かせない
エアコン取付工事で起こる水漏れ、冷媒ガス漏れ、冷え不足、異音といった不具合は、基本工程の小さな見落としから発生することがあります。
作業が完了してからすべてを確認しようとしても、室内機の裏側や配管の接続部分など、見えなくなっている箇所があります。そのため、ドレン処理が終わった時点、配管を接続した時点、室内機を掛ける前など、工程ごとに確認する流れをつくることが大切です。
手直しが発生すると、再訪問の時間や移動費、材料費がかかるだけでなく、お客様や取引先からの評価にも影響します。安定してエアコン工事を続けるには、施工台数だけを追うのではなく、一件ごとの品質を保つことが欠かせません。
現場によって建物の構造や設置条件は異なります。基本を守りながら、その場の状況に合わせて施工方法を判断し、見えない部分まで確認することが、トラブルの少ないエアコン工事につながります。
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