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エアコン工事の要!壁穴施工で絶対に失敗しないための実践ポイント
2025.07.10ブログ
エアコンの取り付け工事を行ううえで、最も基本でありながら、最も失敗が許されないのが「壁穴の施工」です。壁に穴を開ける作業は一見単純に思えますが、角度がズレていたり、位置がズレていたりすると、その後の配管ルートや室内外の仕上がりに大きく影響を与えることになります。
さらに、スリーブを入れ忘れたことで壁内に湿気がたまり、数年後に内部腐食やカビ、結露による水漏れが発生してしまうケースも実際にあります。つまり、壁穴の施工ミスは、すぐにはバレなくても「遅れてやってくる大きなクレーム」になることがあるのです。
今回は、そんな壁穴施工について、現場でよくある失敗例とその防止策、スリーブの重要性、穴位置の決め方など、実践で役立つポイントをまとめてご紹介します。
そもそも壁穴ミスはなぜ起きるのか?
現場でありがちな失敗には以下のようなものがあります:
- 位置を測らずに開けた結果、柱や筋交いに干渉してしまう
- ドレン配管の勾配を考慮せず、室内側が低くなってしまった
- スリーブを省略したことで、壁内部に湿気が回り腐食
- 壁が想定以上に厚く、スリーブが中途半端に止まってしまった
- 外観を考慮せず、化粧カバーの取り回しが不格好になった
これらはすべて、「急いでいた」「経験則でいけると思った」「見えないところだから大丈夫」といった油断や思い込みから生まれるものです。実際には、数ミリのズレがあとあと響いてくる場面が非常に多いのです。
開ける位置の確認は“全体の設計”から考える
壁穴の位置を決めるとき、まず大切なのは全体の流れをイメージすることです。
たとえば、室内機をどこに設置するか、配管のルートをどこに通すか、ドレンホースはどこから出してどこに流すか、室外機の設置場所はどこか…といった一連の流れをあらかじめ把握したうえで、壁穴の位置を決めていく必要があります。
このとき注意したいのが、以下の点です:
- ドレン勾配が確保できるか(最低でも屋外へ向けて3~5度)
- スリーブの長さと壁厚が合っているか
- 下地材や筋交いと干渉しない位置か
- 外から見たときの美観やカバーの取り回し
特に木造住宅の場合、石膏ボードの下に隠れている構造材の存在に注意が必要です。センサーやコンコン叩く音の違い、最悪の場合は点検口を一部開けてでも、中身を確認したほうが安全です。
穴あけ角度は“逆勾配”を避けるのが鉄則
エアコン工事において「水が漏れる」といったトラブルの多くは、ドレンホースの排水不良が原因です。中でも一番多いのが、壁穴の角度ミス。つまり、穴の内側(室内)が低く、外側が高い状態になってしまうパターンです。
ドレンホースは自然排水が基本なので、壁を貫通する穴は必ず内側が高く、外側が低くなるよう、角度を意識して開ける必要があります。
目安としては、5度〜10度程度の下り勾配。これだけで排水トラブルの多くを未然に防ぐことができます。
また、水平器や角度ゲージを使うことで、正確な角度で施工することが可能です。特に新人のうちは、「感覚でやらない」ことを習慣にするのが大切です。
スリーブは“防水・防音・断熱”の要
スリーブを省略する方もたまにいますが、はっきり言ってスリーブは絶対に必要です。以下のような役割があるためです:
- 配管が壁に直接触れないようにし、こすれ・潰れを防止
- 外気や湿気が壁内部に侵入するのを防ぐことで、カビや断熱材の劣化を防止
- 室内外の気圧差による空気流入や結露防止
- 遮音性・気密性の向上で快適な居住空間を守る
また、スリーブを差し込むときには、必ず壁の奥までしっかり入れること。中途半端な位置で止めてしまうと、かえって湿気が溜まりやすくなり逆効果です。
気密をより高めたい場合には、スリーブと配管のすき間にウレタンフォームを充填するというのもおすすめです。
実際の現場でやっている「穴あけミスを防ぐ工夫」
実際に職人さんたちが現場で工夫している、穴あけミスを防ぐためのポイントをいくつかご紹介します。
- 紙で作った“配管ルート図”を室内に貼ってイメージを可視化
- 壁厚+50mmでドリルを止めて中を確認してから貫通
- 開口前に外から下地センサーと鏡で外壁裏の状態をチェック
- スリーブ挿入前に配管を仮差しして通りやすさを確認
- 化粧カバーと干渉しない位置をマスキングテープで事前マーキング
こうしたちょっとしたひと手間が、施工トラブルの未然防止につながります。結局のところ、「慣れた作業ほど確認する」ことがプロの仕事といえます。
まとめ:壁穴の精度が“施工品質”を決める
エアコン工事で一番重要なのは、「正確な手順を、当たり前にやりきる」ことです。壁穴の施工はまさにその象徴とも言える作業です。
穴の位置や角度が数センチ違うだけで、配管の取り回しや見た目、ドレンの流れ、最悪の場合は水漏れトラブルまで引き起こす可能性があります。
逆に言えば、壁穴を正確に開け、スリーブ処理まで丁寧に仕上げることができれば、それだけで「この人はちゃんとしてるな」と思ってもらえるのです。外からは見えない部分の精度が、最終的な信頼につながる。それが、長くこの業界で活躍していくための秘訣だと思います。
穴あけ作業、侮るなかれ。次の現場から、もう一度“基本に立ち返った”施工を意識してみてはいかがでしょうか?
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