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ドレン処理、化粧カバー、室外機配置…プロがこだわる“見えない仕事”の価値
2025.06.06ブログ
エアコン工事という仕事は、一見すると「冷房が効くように取り付ければ終わり」と思われがちですが、実際にはそれだけでは済みません。表からは見えづらい部分、いわゆる“見えない仕事”こそが、職人の腕の見せ所であり、その積み重ねが最終的な信頼や仕事の評価に直結します。
私たちが普段あたり前のようにやっているドレン処理や化粧カバーの取り付け、そして室外機の配置場所に対する気遣い。
こういった細かな工程は、直接お客様の目には映りにくいかもしれません。しかし、その一つ一つに対するこだわりが、クレームの有無を分けたり、次の仕事につながったりするのです。
今回は、プロの職人がなぜ“見えない仕事”にこだわるべきなのか、その理由や実際の現場での事例を交えながら、その価値について掘り下げていきたいと思います。
ドレン処理の雑さが、信頼を失う原因になることも
まず、ドレン処理です。室内機から出る結露水を外に流すこの工程は、施工の中でも極めて基本的な部分ですが、実は最もクレームにつながりやすいポイントのひとつでもあります。
「見えないからいいや」と適当に勾配をとったり、ホースを折れたまま設置してしまうと、数日後には水漏れが発生し、クロスやフローリングにシミを作る原因になります。もちろん、そこからお客様対応や現場復旧が発生することになれば、無駄なコストや信頼損失につながります。
きちんとドレン勾配を確認し、ホース内に汚れが詰まらないよう処理すること、そして外壁に出す部分も、見栄えや水はねまで意識して仕上げる。これこそが“プロのドレン処理”であり、何年経っても水漏れの心配がない、安心施工につながるのです。
化粧カバーひとつで仕上がりの印象がまるで違う
次に、化粧カバーについてです。外から見ると、ただのプラスチック製のカバーにしか見えないかもしれませんが、実はこの施工が丁寧かどうかで、外観の印象が大きく左右されます。
たとえば、直線部分がズレていたり、継手部分のカバーがしっかりはまっていなかったりすると、お客様の目には「雑な仕事」に映ってしまいます。さらに、曲がり部分で無理に曲げて隙間が空いていたり、勾配がバラバラだと、見た目の美しさも損なわれます。
逆に、壁のラインにきれいに沿っていて、ネジの取り付け位置も均等、端部も丁寧にカットされている。
そんな丁寧な施工を見たとき、「この職人さんは信頼できる」と思ってもらえるのです。
こうした細部へのこだわりは、直接は“収入”に結びつかないかもしれません。しかし、量販店の評価アンケートやリピートの可能性、紹介による次の仕事につながるという意味では、大きな“投資”になります。
室外機の配置で、生活動線が変わることも
最後に、室外機の配置についてです。これは完全に“お客様目線”で考えるべきポイントです。
たとえば、家の裏手でほとんど通らない場所があるにも関わらず、勝手口の横や洗濯物干し場の近くに室外機を設置してしまえば、日常生活の邪魔になってしまいます。
また、近隣住宅との距離が近い場合は、風向きや音の問題も気にしなければなりません。
「お隣の寝室の窓に向けて温風が出る」ような配置になってしまえば、騒音や熱風トラブルの原因になります。
「少しでも目立たない場所に」「生活の邪魔にならないように」「将来メンテナンスしやすい位置に」——こうした配慮をすることで、お客様にとっても快適で、かつトラブルの起きない設置が可能になります。
“見えない仕事”を見てくれている人は必ずいる
このように、見えにくいところ、気づかれにくいところにこそ、職人としてのこだわりが表れます。
そしてそれは、実は“見ている人”にはちゃんと伝わっています。
お客様自身が施工中に細かく観察していることもありますし、量販店の担当者が後から仕上がり確認をしていることもあります。また、近所の人がふと見かけて「うちもこの人に頼もうかな」となることも、決して珍しいことではありません。
「仕事が丁寧だった」「道具の扱いがきれいだった」「室外機が邪魔にならないように気遣ってくれた」——そんな感想が、あなたの次の仕事を呼んでくれるのです。
まとめ：技術者の“見えないこだわり”が、未来の仕事を呼び込む
エアコン工事における“見えない仕事”は、決して軽視してはいけません。むしろ、そこにこだわる職人こそが、長く信頼され、仕事が途切れないプロフェッショナルだと言えます。
ドレン処理の正確さ、化粧カバーの仕上がりの美しさ、室外機の配置場所に対する気配り——すべてが小さな積み重ねですが、それが職人の“人柄”や“技術”として表れます。
一件一件、見えない部分まで丁寧に仕上げること。それが結果的にクレームゼロ、評価アップ、そして高収入へとつながっていくのです。
これからの時代、ただ“設置するだけ”では選ばれない時代に突入しています。だからこそ、他と差をつけるためには“見えない仕事”へのこだわりが、何よりも大切になってきます。
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