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見た目だけじゃない!隠ぺい配管と露出配管の“本当の選び方”

2025.10.14ブログ

エアコン工事の現場でよく話題に上がるのが、「隠ぺい配管」と「露出配管」のどちらがいいのかという問題です。ぱっと見では隠ぺい配管の方がスッキリしていて見た目が良いと思われがちですが、実際には建物の構造や将来のメンテナンスを考えると、単純に見た目だけで決めるのは危険です。どちらにも向き・不向きがあり、それを理解して選ぶことがプロの仕事です。今回は、施工経験のある業者目線で、隠ぺい配管と露出配管の選び方について詳しく解説していきます。


隠ぺい配管の特徴と施工の難しさ

隠ぺい配管は、壁の中や天井裏などに配管を通し、外から見えないように仕上げる工法です。デザイン性の高い住宅やマンションで採用されることが多く、配管が見えないため空間がすっきりとした印象になります。見た目を重視する建物では、この方法が選ばれるケースが非常に多いです。

しかし、この工法にはいくつか注意点があります。まず、施工段階での手間が大きく、壁を切り開いたり、通気や勾配を確保したりするため、一般的な露出配管よりも時間とコストがかかります。さらに、将来的にガス漏れやドレン詰まりが起きた場合、配管が壁の中に隠れているため原因箇所を特定しにくく、修理に大きな手間がかかることもあります。点検口が設けられていない場合には、壁を一部壊さなければならないこともあるため、施工段階でいかに「後のこと」を考えておくかが重要になります。

また、新築時には隠ぺい配管を想定して設計されていることが多いのですが、リフォームや既築住宅でこれを行うと難易度が一気に上がります。壁の内部構造が複雑だったり、断熱材や筋交いの配置によって配管が通せなかったりする場合があるからです。見た目を重視するあまりに無理な隠ぺい施工をしてしまうと、冷媒の流れが悪くなり、エアコンの性能を十分に発揮できないこともあります。

隠ぺい配管を行う際は、外観の美しさだけでなく、点検のしやすさや今後の機器交換を見越したルート設計をすることが大切です。特に将来的に別メーカーの機器に交換する場合、配管の口径や長さが合わずに再利用できないというケースも少なくありません。新築でもリフォームでも、長く使うことを考えるなら「隠す施工」ほど慎重に判断する必要があるのです。


露出配管が選ばれる理由と現場の柔軟性

一方で、露出配管は壁の外側や外壁に配管を通す、いわば「見せる施工」です。見た目こそ目立ちますが、実用面では非常に優れています。施工時間が短く、コストを抑えられることはもちろん、点検や交換の際にすぐに手を加えられる点が大きな強みです。特に家電量販店の現場や、既築住宅での後付け工事では、この方法が最も多く採用されています。

露出配管の魅力は、何よりも「柔軟性」にあります。建物の構造に左右されにくく、エアコンの位置変更や追加工事にも対応しやすいため、実際の現場では職人の判断で最も効率よく、美しく仕上げるルートをその場で決めることができます。さらに、将来エアコンを買い替えるときにも既設配管を再利用できることが多く、メンテナンス面でも安心です。

もちろんデメリットもあります。外から見えるため、景観を重視するお客様から敬遠されることがあります。ですが最近では、配管カバーや外装材のデザイン性が高まっており、住宅の外観に馴染むように施工できるケースも増えています。また、外壁と同色のカバーを使用したり、建物の陰になる部分に配管を通すなど、職人の工夫次第で見た目をかなり良くすることも可能です。

露出配管は単に「安くて簡単な工事」ではなく、職人の腕次第で見栄えや耐久性を高められる奥の深い施工です。きれいに仕上げるためには、配管の固定位置や勾配の取り方、断熱材の巻き方ひとつにも気を配る必要があります。見た目以上に、技術力が問われる工法なのです。


現場判断で失敗しないための考え方

隠ぺい配管と露出配管、どちらが最適かを判断するには、まず「建物の構造」「配管ルート」「メンテナンス性」「お客様の希望」という四つの要素をバランスよく考えることが大切です。たとえば、外観を重視したデザイナーズ住宅やモデルハウスのような現場では、隠ぺい配管が有効です。しかし、賃貸物件や中古住宅など、メンテナンスやコストを重視する現場では、露出配管のほうが現実的で長く安心して使えます。

特に、既築住宅では「隠ぺい配管ができない場合もある」という前提を忘れてはいけません。壁の中に断熱材や配線がぎっしり詰まっていると、配管を通すことができず、無理に工事を行えば後々のトラブルにつながります。現場では、配管ルートを探すよりも、まず「施工できるかどうか」を正確に判断することが一番のポイントです。

もうひとつ重要なのは、将来を見据えるという視点です。今だけの仕上がりではなく、10年、15年後にエアコンを交換する際、配管が再利用できるかどうかは非常に大きな差になります。目の前の美しさよりも、長く使える安心を提供するほうが、お客様にとっても満足度の高い提案になります。


まとめ

隠ぺい配管と露出配管は、どちらが優れているという単純な話ではありません。建物ごとに条件が違い、依頼するお客様の希望もさまざまです。重要なのは、施工の目的を正しく理解し、将来を見据えた提案をすることです。見た目を優先する場合は隠ぺい配管が理想的ですが、メンテナンス性とコストを重視するなら露出配管のほうが確実に安心です。

経験豊富な業者ほど、現場の状況を見て最適な判断を下します。技術力と提案力、そしてお客様への説明力を兼ね備えた工事業者こそが、本当の意味で信頼される存在です。隠すか、見せるか。その選択の先にあるのは、「見た目」ではなく「信頼」と「安心」なのだと思います。


 

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